
ゴールデンウィーク中は連日お酒を飲んだり、歓迎会や懇親会などなにかと飲み会が多いシーズンで、つい飲みすぎてしまったり……。
「二日酔いで、身体がだるい」ということも、多いのではないでしょうか。
今回は、お酒好きなら誰もが気になる二日酔いの対策法や、二日酔いにおすすめの食べものについて紹介します。
そもそも、二日酔いはなぜ起こるの?

飲みすぎた翌日に現れる、二日酔いの症状。お酒好きなら二日酔いの経験がある人が多いことかと思いますが、なぜ二日酔いになってしまうのか、そのメカニズムを知っている人は意外と少ないかもしれません。
二日酔いの原因は「アセトアルデヒド」という物質。
体内に入ったお酒は肝臓で変化し、アルコールからアセトアルデヒドという物質に分解されます。
アセトアルデヒドは、その後さらに分解されてアセテート(酢酸)に変化し、最終的には息や汗・尿となって体外に排出される仕組みです。
アセトアルデヒドは、吐き気や頭痛・動悸などを引き起こすとされています。
通常であれば体外に排出されるアセトアルデヒドですが、お酒を摂取しすぎると肝臓で十分に分解できず、胃もたれや吐き気・頭痛などが起こるのです。これが「二日酔い」の正体です。
「日本酒は二日酔いになりやすい」って本当?
日本酒は悪酔いしやすい、二日酔いになりやすいというイメージがあるかもしれませんが、「日本酒だから二日酔いになりやすい」ということではありません。
ビールやワインをはじめとする他のアルコール類でも、その人のキャパシティを超える量を飲んだり、ハイペースで摂取したりすると二日酔いになるのは同じです。
「日本酒は酔いやすい」と思われがちな理由は、アルコール度数にあります。
日本酒はビールやワインに比べると、アルコール度数が15度前後と高めなので、飲む量やスピードには注意しましょう。
二日酔いを防止する日本酒のお供「和らぎ水」

アルコールをたくさん摂取すると水分が不足して脱水症状に。これが二日酔いの原因になるともいわれています。
お酒と同量のお水を飲むことで深酒を防止し、二日酔い予防にもなりますよ。
一般的には、お酒と一緒に飲むお水は「チェイサー」といわれますが、日本酒と一緒に飲む水は「和らぎ水(やわらぎみず)」と呼ばれています。
和らぎ水といっても特別なお水ではなく、水道水やミネラルウォーターなどのごく普通のお水でOK。
また、二日酔い予防だけじゃなく日本酒の合間に適度に和らぎ水を飲むことで、口の中がリセットされます。
これによって、日本酒の風味が分かりやすくなり、料理の味も鮮明に感じられるように。
銘柄・種類の違う日本酒を飲み比べする際などは、ぜひ和らぎ水も一緒に注文してみてくださいね。
今すぐどうにかしたい、辛い二日酔いの症状に!頭痛やだるさを緩和するおすすめ食材4選

二日酔い特有の頭痛や吐き気、脱水による身体のだるさは、ひとことでは表しづらい辛さがありますよね。
「一刻も早く治ってほしい!」と切望し、アレコレと緩和方法を調べてこの記事にたどり着いた方もいるのではないでしょうか。
ここでは、辛い二日酔いの症状によいとされる食材について解説します。
大豆製品
納豆・豆腐・豆乳などの大豆製品は、ビタミンB1を多く含んでいます。
ビタミンB1 はアルコールを分解する際に使われるビタミンです。さらに、大豆に含まれるタンパク質は肝臓の働きを促進し、二日酔いの原因であるアセトアルデヒドの分解をサポートしてくれます。
二日酔いの朝には、ぜひお味噌汁などの大豆食品を積極的に摂取してみてください。特に豆腐は柔らかくて消化にもよく、飲みすぎて疲れた胃腸にもぴったりですよ。
しじみ、あさりなどの貝類
二日酔いといえば、しじみの味噌汁は有名ですよね。
しじみやあさりなどの貝類に含まれるタンパク質・アミノ酸・タウリン・オルニチンなどは、肝臓の機能を高めてくれるといわれています。特にしじみは、アセトアルデヒドの分解を助けてくれるのだとか。
先述のとおり、大豆も二日酔いによい食品であることから「貝類のお味噌汁」は理にかなっていることが分かりますね。インスタントのお味噌汁なら、手軽に飲めて便利です。
また、お酒を飲んだあとだけでなく、飲んでいる最中のおつまみにも貝類をチョイスしてみるのもよいでしょう。
フルーツ
フルーツは水分が豊富なので、二日酔いの脱水症状改善にうってつけ。
フルーツは、水分だけでなく二日酔いによいとされているビタミンCも多く含んでいます。
ビタミンCは肝臓の酵素の働きを活性化させて、アセトアルデヒドの分解を促進してくれるのだとか。
しかし、ビタミンCは水溶性ビタミンのため、短時間で尿として排泄されてしまいます。
フルーツもおつまみのひとつとして取り入れるなど、お酒を飲んでいる最中にも積極的に摂取するのがおすすめです。
生姜
二日酔いの症状の中でも特に厄介なのが、身体のだるさや吐き気。頭痛が和らいだあとも、気だるさや胃の不快感が長く残ることもありますよね。
生の生姜は、吐き気を改善する生薬としても利用されており、二日酔いの症状にもよいとされています。また、食欲不振を改善する作用にも期待できますよ。
しかし、生姜の辛味成分は二日酔いの弱った胃腸には少々刺激が強いので、過剰摂取には注意してください。
二日酔いを悪化させないための注意点とおすすめの対策法

ただでさえ辛い二日酔い、誤った方法で対処するとさらに症状を長引かせてしまう恐れがあります。
ここでは、二日酔いを悪化させないために注意すべきことと、症状を少しでも早く改善するためにおすすめの対処法を紹介します。
上記のおすすめの食材と合わせて、ぜひ試してみてくださいね。
飲み過ぎた翌日は休肝日を。「迎え酒」はNG
二日酔いの状態でさらにお酒を飲む「迎え酒」は、絶対に止めましょう。
辛い二日酔いの症状を長引かせるのはもちろん、短時間で飲酒量が一気に増えることでアルコール中毒になったり、過度な飲酒習慣がついてアルコール依存症になったりするリスクが上がり危険です。
飲みすぎた翌日は、しっかりと身体を休めてくださいね。
締め付ける服装はなるべく避けて、安静に
二日酔いの日は、なるべく身体を締め付ける服装は避け、ゆったりとした格好で過ごしましょう。特に予定がないのであれば、無理に動かずに1日安静に。
残念ながら二日酔いの特効薬はないので、自然と症状が治まるまで待つしかありません。
どうしても頭痛が辛いときには、頭痛薬を飲んで休んでくださいね。
十分な水分補給で脱水症状を改善
アルコールには利尿作用があるため、二日酔いの際は脱水症状に陥りがちです。
胃に負担をかけないよう、常温の水やスポーツドリンク・経口補水液などで少しずつ水分を摂り、脱水症状を改善しましょう。水分とビタミンCを同時に摂取できるオレンジジュースもおすすめです。
食事を摂る際には、温かいスープやお味噌汁なら弱った胃腸にも安心です。
適量も守って、安全にお酒を楽しもう!

みんなで楽しい時間を共有できる、お酒の席。気分が上がるとつい飲みすぎてしまいますが、健康的にお酒を楽しむためにも、適量を守ることが大切です。
飲みすぎには十分注意して、お酒のある日常を楽しみましょう!